オーガニックなお庭づくりは環境づくりからはじめよう!

育てたい植物の原産地の環境が鍵

「手をかけても植物が育たない」「何度やっても枯れてしまう」そんな時は少し視点を変えて、植物が自分で勝手に育つその植物の原産地について調べてみると良いと思います。実はお庭の植物がかなり多国籍だった・・・なんてこともあるかもしれません。ここで注目すべきはその“原産地”の環境にどう合わせるかということ。熱帯の植物だからと言って、ビニールハウスを張って年中30度に管理なんてできませんよね。そこで環境に合わせて調節したいのが、お庭のベースとなる“土”です。

土で調節する方法

水はけの意味とは?

植物図鑑などを見ていると「水はけのよい土を好む」という表記をよく目にします。何気なく読んでしまうこの説明ですが、これが先に紹介した“原産地に合わせる”ということなのです。そもそも水はけというのは、溜まった雨水などを排水する能力のこと。つまり乾きやすい土ということです。

オリーブの原産地

▲シンボルツリーとして人気のオリーブや、ハーブの代表格であるラベンダーやローズマリーは地中海沿岸が原産ですが、この地域は年間降水量が日本と比較して約半分。つまり、原産地が乾燥気味の環境なのです。もともと半分の雨の量で十分な植物をいきなり倍量の雨の降る日本の環境で育てたら・・・うまくいかなそうですよね。そこで土を乾燥しやすい水はけの良い土に変え、植物が育ちやすい環境に合わせることが必要なのです。

カンタン!土質チェック 「水はけ」「水もち」編

水はけの確認方法①
水はけの確認方法②


土の酸度(pH)とは?

日本はご存知の通り雨が多いですが、雨は大気中の二酸化炭素を多く含んでおり、この雨を土が吸収することによって、土壌は酸性に傾きます、なので雨の多い日本の土の多くは、酸性なのです。このpHの違いが外来の植物の弱点であることも多いです。水はけと同様pHの違いによっても、植物の育ちやすさが変わってきます。
また、この性質を逆手にとってしつこい外来種の雑草を退治するという方法もあるようです。要注意外来生物とされているセイタカアワダチソウが繁茂する地帯の土壌を酸性にコントロールしたら、生えてこなくなったという結果も出ています。

カンタン!土質チェック 「pH」編

pHを測る方法としておなじみなのは、理科の実験で使ったリトマス試験紙や土壌のpHを専門で測定する器具「土壌酸度計」などがありますが、今回は器具を揃えたりする必要もない、お庭に生えている雑草から周辺のpHを推測する方法を紹介します。あくまで「推測」ですので、正確に調べたい場合は専門の器具の使用をおすすめします。

pH確認方法


固い土がダメな理由

水はけ・pHを原産地の環境に合わせることの前提条件として忘れてはいけないことがあります。それは土の“固さ”。お家の土を掘ってみてびっくりするほど固かったことはありませんか?スコップが入らないなんてことも稀にあったりします。それは家を建てる時にお庭に残す土を園芸用の土とは考えていないから。そんな土に植物を植えてもなかなかうまくいかないことが多いです。
植物の原産地によって水はけやpHの好みはありますが、「固い土が好き」という植物はありません。それはそもそも固い土は植物の生命線である根に強く影響を及ぼすからです。
固い土がダメな理由

ダメな理由① そもそも根を張れない

土が固すぎると一定以上根を伸ばすことができません。例外としては砂利などが混ざった土の場合は隙間から根を伸ばすことができますが、砂利では栄養も水も保持できません。

ダメな理由② 根が呼吸できない

根は土中で酸素を取り入れ、呼吸をしています。では土の中に酸素はどうやって取り込まれているのでしょう。その答えは雨です。雨が降ると土に染み込み、土中の空気を押し出します、晴れて水が地下水に流れ出ると、上からまた新しい空気が取り込まれるのです。しかし土が固いと、そもそも雨が染み込みません。すると空気の交換ができず、結果植物も酸欠に陥ってしまうのです。

土が固くなる理由

もともとの土質以外にも土が固くなる原因があります。それは「踏み固め」。人や乗り物の往来により土は日々固まっていきます。草花は花壇になっていることも多いですが、樹木は仕切りなくそのまま植えてあることもありますよね。その根元付近を日常的に踏み固めていると、樹木が弱ってしまうこともあります。なのでできれば木の根元にも花壇のように仕切りがある方が根のためには良いですね。


土が変わるとお庭が変わる!

植物が育たない・・・という場合でも、意外と身近なところに改善のポイントがあったのではないでしょうか。環境の中で一番改善しやすいのが「土」。まずはお庭の土がどんな性質なのか知ることから始めてみてはいかがですか?